2023年08月01日

女性活躍推進シンポジウム登壇レポート2023


“夢”を見つけるきっかけとなった樋田かおりの高校時代のエピソードやキャリアの拓き方

2023727日(木)、東京都世田谷区の下北沢成徳高等学校ミモザホールで女子高生ら約120人参加のもと開かれた「女性活躍推進シンポジウム」(主催:大学新聞社)に、トークナビ代表取締役、アナウンサーの樋田かおり(といだ・かおり)がパネリストの1人として登壇しました。

 シンポジウムは女子高生たちが進路を考える場として「女性活躍推進についての進路フェア」内で開かれたもので、パネリストとして下北沢成徳高等学校の平野昌子校長をはじめ、教育現場や民間企業で活躍する女性リーダーたち5名が登壇。樋田はアナウンサーとしてTV局で働いたのち、自身で起業した会社で女性たち70名を抱える経営者として体験談を語り、「女性活躍の可能性は無限大。可能性は自分たちがどう捉え、どう道を作るかで決まる」と女子高生たちにメッセージを送りました。

シンポジウムでは女子高生にとっての様々なロールモデルとして、5名が「女性活躍について今、感じること」「キャリアの拓き方」などについて語りました。樋田の話のポイントをご紹介します。

 司会:日本の女性活躍の現状についてどう思う?

樋田:「20代で終わる」時代から「無限大の可能性」の時代へ

 私がTV局に就職した10年以上前は「20代で女子アナは終わる」と言う人もいました。1年や3年で契約が切れてしまう労働条件であることも多く、早朝や深夜などの不規則の時間帯の仕事もあるため、女性は結婚したら消えていくのがアナウンサー業界でした。

 それが今、女性活躍の可能性が増えてきています。私たちの会社には(子育て中の女性も含め)女性アナが70人ほど所属しています。国の動きとしても女性の労働者を増やそうとしています。女性管理職を増やそうという動きも増えています。女性自身がどうやって働いていくのか、どうやってキャリアを築くのか考える人が増えれば、時代が変っていくと思います。女性活躍の可能性は無限大です。

司会:にこやか?厳しい?アナウンサー業界の仕事とは?

樋田:秒単位で時間と向き合う、まるでスポーツのような仕事

TVに出て話している華やかな世界に見えると思いますが、実際は秒単位で時間と向き合う、まるでスポーツのような仕事です。10秒単位の仕事というと、例えば(番組の前後に流れる)「この番組は、ご覧のスポンサーの提供でお送りしました」というナレーションなどがあります。こういった短い秒数で伝えること、ニュースを伝えること、気象情報伝えることなど様々な仕事があります。

 また、ひとたび番組を持つと、風邪をひいたからといって担当番組を外れることは一切できません。時間とともに戦いながら、絶対に休めない。いわば「替えが効かない」厳しい職種です。

 司会:いつ頃からアナウンサーを目指した?

樋田:高校時代に先生に勧められた放送コンテストがきっかけ

 実は皆さんと同じ高校生の頃、夢なんて一切なかったんです。私は人についていくタイプで、みんなの中で目立たない存在でした。それが高校時代に放送部でスピーチコンテストに出場したことをきっかけに、声だけで伝える面白さに目覚め、声の仕事に興味を持ちました。でも、自分でコンテストに出たいと言ったわけではなく、先生の勧めでした。

目立たない放送部員だった私はコンテスト出たことで、「全国にこんなに声に向き合う高校生がいるんだ」と鳥肌が立つ経験をしました。また、声に想いをのせると涙する人や笑顔になる人がいて、声って面白いなと思いました。声をどう使うかによって自分も相手も幸せにできる“最強の武器”だと気づきました。そして、高校3年生で賞とったことが自信になり、アナウンサーになる夢を描きました。

 女性のキャリアの可能性は、自分たちがどう捉えるか、どう道を作るかで決まります。女性活躍の環境が整ってきているので、これからは働きやすい、女性が活躍しやすい社会になっていくと思います。

 司会:女子高生へのメッセージをお願いします

樋田:ポジティブな言葉と声で、未来を切り拓いてほしい

 「声で未来を変える。」と伝えたいです。これはトークナビの会社のビジョンでもあります。「あー疲れた」とばかり言うと、疲れるばかりの人生。「今日もよく頑張った」とポジティブな言葉に変換することで、私たちの生き方ってガラっと変わるんです。言葉が人生を作るといってもいいくらい。高校生のいまの瞬間を大切に、その時々の発する言葉や声で自分や友人家族にいい影響を与えてほしい。声という武器で、未来を切り拓いていただきたいです。

<シンポジウム概要>

・名称:「女性活躍推進についての進路フェア」第1部シンポジウムパネルディスカッション

・日時:20232023727日(木)

・場所:下北沢成徳高等学校ミモザホール

・登壇者:

平野 昌子様(下北沢成徳高等学校 校長)

西川史子様(山脇学園中学校・高等学校 校長)

鷹野 景子様(東京家政学院大学 学長)

樋田 かおり(株式会社トークナビ 代表取締役、アナウンサー)

白土 真紀様(株式会社資生堂 ブランド価値開発研究所 R&Dサステナビリティ&コミュニケーション部 S/PARK事業企画グループ、健康科学博士)

司会進行:坪田まり子様

・主催:大学新聞社

・参加者:下北沢成徳高校の1年生のほか、高校生、既卒生、保護者らが参加

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talknavi編集部