話し方・聞き方の法則 Communication Report
滑舌トレーニングその2~「母音法」で言葉を聞き取りやすくしよう!~
「モゴモゴしていて、聞き取りづらい」
「ボソボソした声で、何を言っているのかわからない」
まわりからそんな風に言われて悩んではいませんか?
でも安心してください。ちゃんとトレーニングで治せるのです。
そのトレーニングが、「母音を集中的に発音する方法」です。
早速チャレンジしていきましょう!
「母音法」とは…?
はじめに
ご存知のように、日本語は「母音(あ・い・う・え・お)」と「子音」の組み合わせで出来ています。
母音は、いわば言葉の土台の部分。その土台をしっかり発音できるようになると、
ハッキリした声で発音できるようになるのです。
滑舌トレーニングその1で紹介した方法も、もちろん効果的ですが、ここではもう一つ別の方法を取り上げましょう。
あらゆる言葉を母音に分解して発音する「母音法トレーニング」です。
例えば…
「おはようございます」をローマ字で書くと「ohayougozaimasu」です。
この母音だけ拾うと「おあおうおあいあう」になりますね。
この「おあおうおあいあう」を「おはようございます」と言うように繰り返し発音します。
その感覚のまま「おはようございます」と言うと、
母音がしっかり発音され、聞き取りやすくなるのです。
よく使う言葉を分解してみよう!
自分の「名前」はよく使う言葉のひとつ。
例えば「樋田かおり」ならば、母音は「おいああおい」になります。
この母音を、繰り返し口に出して発音するのです。
この母音法を使って、身の回りの言葉を母音に分解してみてください。
「はじめまして」は「あいえあいえ」。
「いらっしゃいませ」は「いあっあいあえ」。
「よろしくおねがいします」は「おおいうおえあいいあう」。
このトレーニングで、母音がはっきり発音できるようになれば、
小さい声でささやいても、不思議と相手に声を届けられるようになります。
様々な場面で効果が大!
この母音法は、電話応対や接客業の研修で取り入れています。
電話応対は、伝えたいことを声だけで電話の相手に届けなくてはならないので、
普段の会話以上に発音に気をつけなくてはなりません。
「お電話ありがとうございます」をボソボソと言えば、それだけで相手に与える印象は最悪でしょう。
応対した個人だけでなく、会社のイメージまで悪くなるかもしれません。
だから、言葉をわかりやすく相手に届けるのは、とても大事なのです。
接客の場でも同じです。
例えば、飲食店では、アルバイトの学生さんがよく接客をしていますが、
慣れていないと、どうしても声が小さくなりがちです。
お客様をお待たせしているときに、ボソボソとした声で「お待たせしました……」と言えば、
お客様は「遅いなあ」「何やってるの?」と苛立ってしまうかもしれません。
ですから、「お待たせしました」とハッキリ伝えるためにも、
あらかじめ「おああえいあいあ」と発音しておくといいのです。
終わりに
このトレーニングは、早口で練習してもあまり効果はありません。
口の形を意識しながら、ゆっくり発音してみてください。
また、母音がしっかり発音出来ているかどうかをチェックするには、
ボイスレコーダーやスマホに録音してみるといいと思います。
練習前の声と練習後の声を録音して聞き比べてみると、
母音がしっかり発音できているかどうかがわかるでしょう。
モゴモゴ、ボソボソした話し方を直したいと思ったら、
普段よく使う言葉を母音に分解して、練習してみて下さい。
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