話し方・聞き方の法則 Communication Report

失敗談と共通点で距離を縮めよう!


初対面の人と会話が盛り上がらないのは、なぜでしょう?

それは、相手がこちらのことを、そして、こちらが相手のことをまったく知らないからです。

どんな人かわからないから、心に壁(警戒心)をつくってしまうんですよね。

では、その壁を崩す……とまではいかなくても、壁に小さな穴をあけるためには、どんなことをすればいいのでしょうか?

 

聞き手の警戒心を解くには…?

有効なのは、自分の“失敗談”を話すこと。

「さっき、駅の改札で切符を落としてしまったんですよ。焦ってやっと電車に飛び乗ったら、それが反対方面の電車で……。早めに会社を出ていたからよかったのですが、今日はもうたどり着けないんじゃないかと思いました。間に合ってホッとしています」

「先日、訪問した会社で佐藤さんという方を呼び出したんです。実はそれまでメールだけでやりとりしていたのでどんな方か存じ上げていなくて。途中までお互い気づかず話していたんですが、『今日はお約束していました?』と言われたので経緯を説明したら、『それは隣の部の佐藤です』と言われて冷や汗が出ましたねぇ」

 

こんなふうに、こちらの恥ずかしいエピソードを話すと、聞き手の警戒心をとくことができます。

 

注意したいのは、あまり大きな失敗談を話さないこと
「この人に任せて大丈夫かな?」と不安にさせてしまうリスクがあるからです。

失敗談は、ベテランの人ほど効果的。聞く側は「こんなにキャリアがある人でも失敗するんだな」と安心感を抱いてくれるからです。

また、大事なのは、話すときにあまり暗いトーンで話さないこと

「まだ立ち直っていないのかな」と思われたら、かえってマイナスイメージを植えつけてしまいます。
その場の空気が重くなるほどのエピソードも避けるべきでしょう。

 

共通点という“橋”を架けよう!

もうひとつ有効なのは、相手との共通点を見つけることです。

出身地、出身校、趣味、住んでいる場所、好きな野球の球団など、何らかの共通点が見つかるだけで、距離は一気に縮まります。

ただ、会話を続けていても、これといった共通点が見つからないこともあります。

そういうときは、無理やり()共通点をつくってしまえばいいのです。

名刺交換をしたときに、「兄と同じ名前です」と、自分に関連する人との共通点を見つけてもいいと思います。

また、相手の会社が渋谷にあれば、「よく商談で渋谷に行くんですよ」と関連づけるのもいいかもしれません。
どうしても一致する点が見つからなければ、「今日は同じ青い服ですね」という共通点でもいいのです。

 

どんな小さなことでも、相手との間に共通点という“橋”を架けられないか、注意しながら会話をしてみてください。

 

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