話し方・聞き方の法則 Communication Report

腹式呼吸をマスターしよう!~メリット~


営業で自社の商品やサービスを売り込むとき、大学のゼミで研究結果を発表するときなど、
長時間話さなければならない場面があります。

そんなときは、「お腹」から声を出すように意識してみてください。

これは、みなさんもご存じの「腹式呼吸」です。

トレーニングの方法は後述しますが、そもそも「腹式呼吸」が出来るようになると、どんなメリットがあるのでしょうか?

 

腹式呼吸のメリット①

まずは、大きな声を出しやすくなります

もともと声が小さい人も、腹式呼吸をマスターすることによって、楽に大きな声を出せるようになるのです。

私も子どもの頃から小さな声しか出ませんでしたが、腹式呼吸のおかげで無理なく大きな声が出せるようになりました。

また、腹式呼吸ができるようになると、長く話していても疲れなくなります。

話し続けていて声が枯れてしまう人は、腹式呼吸に切り替えれば、声がかすれなくなるでしょう。

選挙のときに、政治家の方が演説で声を枯らしているのは、腹式呼吸をしていないから。

連日、しかも長時間大きな声を出していると、どうしてものどを痛めてしまいます。

だから、選挙が終わる頃にはのどがガラガラになり、声が出なくなってしまうのです。

必死さが伝わるからガラガラのほうがいいという方もいますが、そうだとしても苦しいことに変わりありません。

だから、「腹式呼吸のトレーニングを受けたい」というご依頼を、政治家の方からいただくこともあります。

 

腹式呼吸のメリット②

腹式呼吸は自律神経と深い関係があります。

自律神経のうちの副交感神経は、就寝時などリラックスした状態で働く神経ですが、
腹式呼吸には、この副交感神経を刺激する効果があるのです。

 

腹式呼吸で副交感神経が活発になると、大きなプレッシャーによって緊張するような場面でも、平常心をキープできます

よく「緊張したら深呼吸をしなさい」と言われますが、この対処法は、体のしくみの面でも正しかったわけですね。

 

本番で失敗できないような場面では、うまくしゃべれなくなり、よけいに焦ることがあります。
そうなると、頭が真っ白になり、「ええと、ええと…」としどろもどろになってしまいます。

そういう場面でこそ、お腹から大きく息を吸って、静かに吐きましょう。

気分が落ち着いて、冷静に考えることができます。

スポーツ選手が試合の前などにフーフーと息を吐いて呼吸を整えているのは、
落ち着いて試合に臨むために腹式呼吸でリラックスしているのです。

 

余談ですが、街中で子どもを叱っているお母さんを見ると、思わず「深呼吸をして!」と言いたくなってしまいます。

怒っているときは、交感神経が活発になっている状態です。

交感神経とは、副交感神経とは逆の、ストレスに反応する神経です。

ですから、子どもを叱る前に深呼吸をすると、怒りがおさまって、「お母さんも言いすぎたわ…」となるのです。

 

みなさんも、同じ失敗を繰り返す部下にイラっとして、「どうしてできないんだ!」と怒りたくなったときは、まず深呼吸をしてみてください。

怒りがおさまれば、「何か問題があるのかな?」と冷静に話を聞けるようになるはずです。

 

腹式呼吸のメリットがわかったところで、早速練習してみましょう!

         

 

あなたへのオススメ

▼現役女子アナ直伝!プレゼンテーション上達法

▼経営者・起業家のための伝え方講座

▼会議進行・司会者養成講座